個展「地上は思い出」

 

新作・旧作30点余を出品。

 

2023年8月31日〜9月16日 

ギャラリー石榴 南青山Room(東京都港区南青山1-11-39)

2023年9月30日〜10月15日

ギャラリー石榴 松本(長野県松本市筑摩2-17-10)

 

メディア掲載:美術手帖WEB

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江波戸陽子

 

松本会場

 

青山会場


 

 

作家ステートメント 

  

 

作家の言葉は答えではなく、新たな問いだと思っています。

 
  
電車内の落とし物を販売する「鉄道忘れ物市」というイベントがあります。
会場には傘や鞄などたくさんの物が並びます。
 
それらはみんな誰かの物で、どこかで発明され、生産された物でした。
生産時、販売時、使用時それぞれに大小何らかのエピソードがあったと思われますが
詳細は分からなくなりました。あるいは手作りの贈り物だったかもしれません。
そして持ち主不在のまま時間が流れています。
 
 
現在を過去として捉える
あらゆる物は思い出として
時の流れのなかにある
 
 
今目の前にある物も、いずれ誰かの思い出の品になるのでしょう。
この世界を去った人々と、いずれ去りゆく私たち。
物はただ思い出と共に、そこにあります。
 

  

  


 

 

展覧会概要

  
この度ギャラリー石榴では、現在を未来の地点から眺め、
事物をぽつねんとした姿で絵画化する画家・江波戸陽子の個展を開催いたします。
和紙にカーボンで転写され、版画と肉筆の中間にあるような線や、余白でみせる独特の”間あい”、
物の存在に寄りそう繊細な色づかいは、どこかはかなげで、どこか懐かしい空気を漂わせます。
私たちをとり囲むカタチあるあらゆるものは、やがて遺品になり、遺跡になり、
命あるものも生前の姿となる−
そんな「現在への郷愁」の感覚にみたされた作品、30点余を展覧いたします。